神戸まで行ってきた。1人で。
友人5人に次々に電話して総スカン。
で、仕方なく。
行って帰って思ったことは、
やっぱり1人の方がよかったンだということであった。
今回も私の性格そのままに、目的地へ一目散、
用が終れば、すぐ帰る。
これでは付き合う人は、おもしろくないだろう。
で、どこへ行ったかと言うと、
場所はトア・ロード、帽子屋。
最近マニアックになってきたと書いた。
一流と言われるものを確かめたい。
なぜそう言われるのか、手に取り、身に着けなければ納得できない。
それが“場所”なら、行ってこの目で見ないことには
良いか大したことないかは、わからない。
他人様の言うことは、あまりアテにならない。
私には私の感性があり、好き嫌いもはっきりしている。
幸いなことに、このところ体調も良い。
しかし安定しているとは決して言えないから、
1ヶ月も前に約束など出来ない。
そうなると、「今日は休み、しかも何となく元気」であれば、
よしっ今から行こう、となる。
私の都合に全面協力してくれるヒトは滅多にいないから、
1人でも臆さない覚悟も必要であろう。
件の帽子屋はやはり噂通り、一流の名に恥じないものであった。
私はまず似合う帽子を探し、それが自分の懐具合に合うかどうかをチェックして、
1ツ手に入れた。
大切に収納され、恭しく手渡された丸い箱。
受け取りながら、思い出したことがある。
友人が「神戸へ帽子を買いに行く」と誇らしく話していた。
私もその店の製品は、2ツ持っていたが、
いずれもデパートのバーゲンで手に入れたもので、
箱には入っていなかった。
「本店はバーゲンなんかしないヨ」と言われて、
ちょっと悔しい思いもしたンだったナァ。
店の名入りの仰々しい丸い箱は、帽子だけを納めるものではないのだ。
名品への憧れと、それを持つことの誇りを
大切にしまっておくところなのだと、気付いた。
帰路、知人にあった。
「ア、帽子でしょ!」
その言葉に、思わず、ウフッと反応してしまった。