FC2ブログ

りんごを煮る日

私は今、コトコトとりんごを煮て、
ジャムを作ろうとしている。

紅玉で作ればおいしいと聞いているが、
あえて茜を使う。

このりんごは名の通り、茜色。
皮をむけば真綿のように白く、
その美しさに思わず目をみはるほど。

中身の色を楽しみつつ、ザクザク刻んで鍋に入れ、
砂糖を加えて火にかける。

ものの3分もしないうちに砂糖が溶けて、
茜はシルク(白)のようなやわらかな
オフホワイトに変化する。

それから30分煮詰めて、
レモンを絞って入れれば、出来上がり。
水は一滴も加えない。

茜りんごで作ったジャムは、色が美しい。
飴色にならないのだ。
飴色も決して悪くはないが。

このきれいな色のりんごジャムを、
昨年、ヒョンなことから作って以来、
めったに店頭に出ない茜を見ると、
ウキウキする。

たぶんこの時期にしか出回らない種類なのだろう。

昔から、
白・オフホワイト・真綿色
そんな言葉で表現される色が好きであった。

ちょっと古いが、
“真綿色したシクラメンほどいとしいものはない”
と歌う布施明の『シクラメンのかほり』。

あの頃の私は、真綿色と表現された、
シクラメンの白が持つイメージを、
ちゃんと理解していたかどうか。

“疲れを知らない子供のように 時が2人を追い越してゆく”
というフレーズもあった。
これも今ならよくわかる。

もう光り輝く白は眩しすぎる。
真綿色、シルク色と表現したい優しい白が
私達の年代にぴったりくる。

というより、私は最近特に
顔の近くには、光をおさえた穏やかなオフホワイトが
一番似合うように思う。

書いている間に
茜はほんのり酸っぱく、とても美味なジャムになってくれた。

クリームチーズと一緒にパンにサンドしようか、
ヨーグルトに入れようか。
手作りのものがうまくいくと、
何とうれしいことよ。
プロフィール

玉麗

  • Author:玉麗
  • 大阪在住の水墨画家。
リンク
このブログをリンクに追加する
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
最近のトラックバック
FCカウンター
オンライン
現在の閲覧者数:
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
RSSフィード
ブログ内検索