生きとし生けるものみな全て光り輝く美しい日本の春。この国に生まれたことの幸せは、他の国で生活した者でなくても、容易に感じることができる。
私はこの麗しくも短い季節の到来のたびに、寝たり起きたりの10日間を青息吐息で過ごす。何ともったいないことよと嘆きつつ、さればこそ、戸外に出られた時の感動は、倍にもそれ以上にも膨れあがることを思えば、年に1度くらいは患うのもやむを得ないか・・・。
いやいや、ちょいと書いてみたまでのことで、あの苦しさは思い出したくもない。
ぼたん桜が、主役の座を譲る口惜しさに揺れている。一重の山吹は脇役の身をわきまえ、そろそろ満開のモッコウバラが枝いっぱいの仲間達とさんざめく。花壇を覆い尽くさんばかりのイベリス、鮮烈な白が初夏の波頭のようにはつらつと眩しい.
わが家のベランダにも変化があった。いっぱい実をつけたゆすら梅、早咲きのブーゲンビリアが花芽を出している。
ヒメダカの体色が濃くなり、おなかは卵でパンパン。
ああ、もうじっとしていられないのに、ちょっと動くと背中が痛い、肩が凝る。
剣道でも習ってみようかしらん。エエッ!!と言われそうなことを考えて、面白がるより他はない。
(玉麗)
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