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4人の絵師

3月25日午前10時、
玉麗墨彩画会の講師達が集合。

自宅のリビングは、机・イス・ソファなどすべて別の部屋に移動。
風太はペットホテルへ。

15畳ほどの空間で、大きな紙を襖大に切り、4枚1組にセット。
墨を磨る。
バケツ3個、水入れ6個、大きな筆、ハケ、細部用の筆、古タオル。
床には、1.8×5.5mのフェルトを敷く。

「さて、始めます」

まずハケで梅の大木を大まかに描く。
長さ5mあるので、要所にコインを置き目印にして、枝を伸ばす。

左手に墨の入った皿を持ち、右手の筆でドンドン走るのだが、
描くのに夢中になると、皿が傾く。
そのたびに3人が一斉に「お皿!お皿!」と叫ぶ。
ここで画面に墨を落としては、一巻の終りである。

「ちょっと、内村クン、お皿持って!」
「ハイッ」
私が走る。
内村君も走る。
しかし墨が採りにくい。
「イイワ、やっぱり自分で持つ」

「アーッ そこ、ちょっとズレましたァ」
下図を見ている松井さんが言う。
内村君慌てて下図を持って、私の目の前を同じように動く。

「ああ 暑い。大汗かくナァ」

雪は記録係。
デジカメのシャッターがパシャッ パシャッと鳴る。

約1時間で大木が出来上がった。
ここまでは私の仕事。
この中に、3人が梅の花を描いてゆく。

「ちょっと休憩しまーす」

「ウッちゃん、最近太ったと思ったら、指も太るんやねェ」
内村君の手をふと見た私が言うと、
「ハイ、ウインナソーセージみたいやと…」
みんな大笑いである。
大作を描く助手をしているという緊張が、一気にとけた様子。

それからは3人でひたすら梅の花を描く。
私は左の方で椿の花。
描きながらも、右側の3人に気を配る。

「ア、そこはもっと濃く」
「濃い花の隣には、薄墨で花を入れて」
と指示を飛ばす。
そして椿を。

描き終わった人の所には、枝を伸ばす。
「ハイ ここにも花」
そして又椿にもどる。

こうして時間はまたたく間に過ぎてゆき、5時になった。
どうやら全体的に、バランスがとれている段階まできた。
あとは細部に手を入れるだけ。

一休みしたあと、材料を片付けて本日の仕事は終了。
御苦労さまでした。

私一人では4日以上かかる仕事を、
3人の協力で、1日で終えることが出来た。
頼もしい助っ人達に感謝!!
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玉麗

  • Author:玉麗
  • 大阪在住の水墨画家。
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