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風太の細道


娘の部屋の奥に、アトリエ(兼教室)に通じる
細いドアがある。

手前に社長机のような大きなのがデンとあって、
その横手の、体を斜めにしないと通れない鋳型の空間。

ある日、風太が体を低くして、慎重にそこをすり抜けた。
何となく楽しかったとみえて再挑戦。
3度目には行って、帰って来た。

以来、その通路は、彼が私たちに何かをアピールする時に
行ったり来たりするようになった。

私が絵を描いていると、リビングから廊下を通って
アトリエにそうっと入ってくる。

気づかないフリをしているとスッと出て行って、
次には例の通路を通ってやって来る。

それでも黙って仕事をしていると、もう一度通路を通ってきて
何か言いたげに私を見る。

ウン?
ひょっとして。

リビングへ行くと、トイレシートの上にウンチ1ツ。

「エライね、ちゃんと言いに来たン?」

こんな時、褒めてやることが大事だ。
そして、カリカリに焼いた細切りパンかボーロを与える。

しばらく静かに寝ているが、4時前になるとそうはいかなくなる。
台所へ行く、リビングへ、アトリエから廊下へ。

私が腰を上げるまで、早足でセカセカとせわしなく動き回り
ゴハン、ゴハン、と聞こえるように吠える。

最近は疲れやすくなったようで、
以前ほどやかましくは言わなくなった。

そろそろ4時、
風太が細道から現れる頃だ。

(玉麗)

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