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夜の拝観

九品仏(くほんぶつ)の意味をこの年でやっと知り得たのは、
私にも上生(じょうしょう)の気が芽生えてきた証なのか、どうか?


ある寺での夜の勤行(ごんぎょう)に誘われて、出かけた。

平安時代の藤原一族が求めた浄土信仰。

池を挟んで、薬師如来、大日如来、阿弥陀如来がおわす様は、
この世からあの世へ向かう時、
穏やかに安らかにいけるよう、見守ってくださいと願い、
又それが叶えられるという信仰心と共に発展して、今に在る。

その夜、善男善女達は一心に祈り、
読経の声は低く高く、闇の彼方まで響いていた。

般若心経になると、横にいた友人も声に出して唱和しているのを聞いて、
さすがと思った。

九体の阿弥陀仏が現存している寺。
よく拝見すると、少しずつ違ったお顔、体つき、
真ん中のひときわ大きな阿弥陀如来は、
光背に千仏と飛天を随えている。

荘厳なのに、なぜか親しみやすく、初めて訪れた私達にも
何かしら懐かしい思いを抱かせるのは、
やはり国宝とまでになった芸術性のゆえか。

寄せつけない美というのもあるが、あまねく人々を救いたもう仏達は、
信仰心の厚い人達だけでなく、誰をも引き付ける
魅力ある姿をしているものだ。

今は東京へ出張中とのことであった大日如来も、
威厳に満ちてはいるが、ほっそりとした体躯、
華やかな飾りが両側についた冠も美しい、若々しいお顔であることが
写真を見て想像できる。

誘って頂いてよかった。
久し振りで心の安寧を見つけることができた。
今夜は安らかに眠りにつけるだろう。
プロフィール

玉麗

  • Author:玉麗
  • 大阪在住の水墨画家。
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