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四季の姫のストーリー:30(最終回)

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この物語は、澁谷玉麗の完全オリジナルです。
毎週日曜日に更新します。

過去のストーリーを読みたい方は、
ブログの右側の「カテゴリ」の中より、
「四季の姫のストーリー」をご覧下さい。

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(登場人物)

四季神家:父神 愛馬「豊雲(とよくも)」
     母神
     一の姫(冬) 供・・・白狐「冬衣(ふゆぎぬ)」
     二の姫(春) 供・・・駿馬「建速(たけはや)」
     三の姫(秋) 供・・・鳳凰「綾織(あやおり)」
     末の姫(夏) 供・・・龍「倭(やまと)」
     
四季神家に仕える者:
     ぼたん老女
     ふたりさくら子
     加牟豆(かむず)

     冬の社の主神
     少名神(すくながみ)・・・(冬の社の主神の従兄弟)
  
     アマテラス
     
     無名
     黒鳥(無名のしもべ)





天上界、中つ国、人間界ともに平和が戻ってきた。

人間界では、あれほど暑かった太陽が西の山々に沈み、
翌日から涼風が吹き渡った。


竜田姫と名を改めた秋姫が、鳳凰と共に空を翔ぶ
その年の秋がようやく始まった。


冬姫は人々の祈りの対象となり、
その身はやがて観音に化身した。


そして春姫は、佐保姫と呼ばれるようになっていた。



末の姫 夏姫は、いまだ少女の面影を残し、
夏姫を守って散って行った加牟豆のことが
忘れられないでいた。


戦いのあと傷ついた体は、
ふたりさくら子が手の平から繰り出した桜の花びらに包まれて、
3日間眠り続けていると、完治した。

しかし、心の中の傷までは誰も治しようがなかった。


供とはいえ、兄弟のように育ってきた加牟豆、
倭の背に乗って飛んだ日々のことが思い出されて、
夏姫は寡黙になる。


キラキラと輝いていた瞳から、
明るい色が失せてしまった。


四季神家では皆が、
夏姫の心の空白を思って心痛めた。







3年の月日が流れ、
ある日 四季神は1人の若者を伴って帰ってきた。


「加牟豆?」

「生きていたのか!」

「逞しくなって・・・」



皆口々に言い、喜び合った。



「加牟豆は大御神のお力で、われらの一族として蘇った

大加牟豆神(おおかむずのかみ)と名も賜った

夏姫と添わせるようにとの仰せじゃ」



それを聞いて、夏姫が頬を染めた。

光がさした両の瞳の中に、
加牟豆の笑顔が映っていた。


ー完ー


(by 玉麗)




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  • 大阪在住の水墨画家。
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