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四季の姫のストーリー:21

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この物語は、澁谷玉麗の完全オリジナルです。
毎週日曜日に更新します。

過去のストーリーを読みたい方は、
ブログの右側の「カテゴリ」の中より、
「四季の姫のストーリー」をご覧下さい。

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(登場人物)

四季神家:父神 愛馬「豊雲(とよくも)」
     母神
     一の姫(冬) 供・・・白狐「冬衣(ふゆぎぬ)」
     二の姫(春) 供・・・駿馬「建速(たけはや)」
     三の姫(秋) 供・・・鳳凰「綾織(あやおり)」
     末の姫(夏) 供・・・龍「倭(やまと)」
     
四季神家に仕える者:
     ぼたん老女
     ふたりさくら子
     加牟豆(かむず)

     冬の社の主神
     少名神(すくながみ)・・・(冬の社の主神の従兄弟)
 






夏が巡ってくると、龍(倭やまと)の金色(こんじき)の眼は
さらに光を増した。


加牟豆は今もって、その眼を正視することが出来ない。
それでも、
夏姫の供をして倭の背に乗り空を跳ぶことは
無上の喜びであった。



この国の南から北の果てまで
背骨のごとき分水嶺(ぶんすいれい)に
沿うようにして、悠々(ゆうゆう)と龍が跳ぶ。


渦巻く海の上にさしかかった時、姫が指差した。


「ほら あれをごらん 加牟豆
倭はあの渦の底に潜(ひそ)んでいたんだよ」

「四季神さまは 姫さまをあの海に投げ込まれたそうに
ございますね
姫さまは倭が助けてくれるとわかっておられたのですか?」

「いや 父神さまは供を探しにいこうと
ただそれだけじゃ」



あの渦の中に投げられたら・・・・・
加牟豆は思っただけで気絶しそうであった。

その気配を察して姫が笑った。


「倭はきっと獲物が空から降ってきたと
思ったのかもしれないよ
パクッ!! って」

「パクッ って??」

「そうならなかったから 今跳んでるんじゃないか!」


2人の楽しげな笑い声は、コロコロと地上に落ちて
キンポウゲの花に届くと、たちまち輝く虹色の露となった。


何事もなく、夏は終わりに近づくはずであった。


(by 玉麗)


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  • 大阪在住の水墨画家。
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