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四季の姫のストーリー⑲

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この物語は、澁谷玉麗の完全オリジナルです。
毎週日曜日に更新します。

過去のストーリーを読みたい方は、
ブログの右側の「カテゴリ」の中より、
「四季の姫のストーリー」をご覧下さい。

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(登場人物)

四季神家:父神 愛馬「豊雲(とよくも)」
     母神
     一の姫(冬) 供・・・白狐「冬衣(ふゆぎぬ)」
     二の姫(春) 供・・・駿馬「建速(たけはや)」
     三の姫(秋) 供・・・鳳凰「綾織(あやおり)」
     末の姫(夏) 供・・・龍「倭(やまと)」
     
四季神家に仕える者:
     ぼたん老女
     ふたりさくら子
     加牟豆(かむず)

     冬の社の主神
     少名神(すくながみ)・・・(冬の社の主神の従兄弟)
 






社から冬の風は止まったというのに、
人間界は雪に閉ざされていた。


(このままでは芽吹きを迎えることが出来ぬのう
人心(じんしん)が弱っておるようじゃ
何年かに一度はこのようなことが起きる
いや ひょっとしたら冬姫の力を試すために
大御神と 黄泉(よみ)の国へ逝かれた
主神が為されたことかもしれん)


少名神はいよいよ、その時が来たのだと悟った。

今までかじっていた栃(とち)の実を置くと、
小さな神は姫を呼んだ。


「姫よ、
そなたの祈りの力が必要な時が 来たようじゃ
冬衣と共に地上に赴き、春日の社へ籠(こも)るのじゃ
四季神に教わった祈りの言葉を 1000回唱えよ
雪どけを願って 心込めて祈るのじゃぞ」



冬姫は、白狐の背に乗り、
流れ星のように杜の社へ移動した。


その夜空を仰いだ人間達は、口々に言った。


「流れ星が春日の社へ落ちた、良きことの前兆ぞ!!」



冬姫は一心不乱に祈った。

父神から授かった祈りの言葉を、1000回唱える。 


回を重ねるにつれ、姫の体から
霧のような蒸気が立ち昇った。


蒸気はゆっくりと大気に伝播(でんぱ)して、やがて驟雨(しゅうう)となり、
地上に降り注いだ。


姫の “気” のこもった雨は柔らかく暖かく地表を覆い、
雪と氷は ゆるゆると融け始めた。



999回目、
冬姫の背後に うっすらと光背が現れた。

そして
1000回目の祈りの言葉と共に、
紛(まご)うことなき冬の女神が誕生した。


(by 玉麗)




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