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四季の姫のストーリ⑯

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この物語は、澁谷玉麗の完全オリジナルです。
毎週日曜日に更新します。

過去のストーリーを読みたい方は、
ブログの右側の「カテゴリ」の中より、
「四季の姫のストーリー」をご覧下さい。

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(登場人物)

四季神家:父神 愛馬「豊雲(とよくも)」
     母神
     一の姫(冬) 供・・・白狐「冬衣(ふゆぎぬ)」
     二の姫(春) 供・・・駿馬「建速(たけはや)」
     三の姫(秋) 供・・・鳳凰「綾織(あやおり)」
     末の姫(夏) 供・・・龍「倭(やまと)」
     
四季神家に仕える者:
     ぼたん老女
     ふたりさくら子
     加牟豆(かむず)

     冬の社の主神
     少名神(すくながみ)・・・(冬の社の主神の従兄弟)
 






「この冬の社から吹く風は、人間達の住む下界に下りて、
高い山々に当たり雪を振らせるのじゃ
大雪は人間達の足を止める
内々にこもる日々が続いても、弱音を吐かぬのが人間じゃ
やがて来る雪解けの日を待ちながら、皆で助け合って暮らしてゆく

じゃがな、
心が弱くなることもあろう
その時こそ、冬の社を守る主神の祈りの力が試される
よいかな、姫よ
強い力はより強いもので押さえられるが
弱くなろうとする力を支えるのは、たやすいことではないぞ」


少名神の言葉は、冬姫の沈着な心にまっすぐに届いた。

DSCF3446.jpg
DSCF3448.jpg


雪を降らし、人々を鍛え、迷いを救うことが
冬姫の為すべきことであった。


少名神はそれを伝えると、さっさと祠(ほこら)に入ってしまった。
その扉に向かって、冬姫が心配そうに声をかけた。


「少名神さま、何も召し上がらないでよろしいのですか?」

「いらん、わたしは食が細いでな」


扉の奥から、少名神の体に似合わぬ大きな声が返ってきた。

DSCF3449.jpg


ふと見ると、
つい今しがたまで少名神が腰掛けていた朽ち株の回りには、
栃(とち)の実の皮が散乱していた。

そのあまりの多さに、
冬姫は小さな声で笑い、
それを見た冬衣がフワリと白い尾を揺らした。

DSCF3450.jpg



(by 玉麗)




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