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四季の姫のストーリー⑱

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この物語は、澁谷玉麗の完全オリジナルです。
毎週日曜日に更新します。

過去のストーリーを読みたい方は、
ブログの右側の「カテゴリ」の中より、
「四季の姫のストーリー」をご覧下さい。

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(登場人物)

四季神家:父神 愛馬「豊雲(とよくも)」
     母神
     一の姫(冬) 供・・・白狐「冬衣(ふゆぎぬ」
     二の姫(春) 供・・・駿馬「建速(たけはや)」
     三の姫(秋) 供・・・鳳凰
     末の姫(夏) 供・・・龍
     
四季神家に仕える者:
     ぼたん老女
     ふたりさくら子
     加牟豆(かむず)

     冬の社の主神
     少名神(すくながみ)・・・(冬の社の主神の従兄弟)

 






秋姫は豊穣を司り、
次の季節を受け継ぐ冬姫は祈りの象徴となり、
春姫は芽吹きをうながす命の躍動そのものであった。



そして、夏の季節を任された末の姫は・・・・・



四季神が末の姫を海に投げると、
海底より現れた龍が背に受けて、空に躍り出た。

その時から、姫と龍は常に一緒であった。


姫が眠る夜は、
四季神家から1ツ山を越えた所にある
湖に身を沈めていたが、
翌朝には必ず邸の上空にいた。


姫が呼ぶと、長い体の半身を地上に置き、
従順の証としていた。



ある時、加牟豆が近づいて、
鞭(むち)のような髯(ひげ)にそっと触れようとしたことがあった。

とたんに、加牟豆の体は
はるか上空まで弾き飛ばされてしまった。


「止めなさい!」


姫の言葉と当時に、もう一方の髯が伸びた。

地表にたたきつけられる寸前のところで巻き取られ、
無事着地することが出来た加牟豆は、
それ以来、龍に近づこうとはしなかった。


それでも、他の姫達が成長して年上になってしまった今
加牟豆が供をしたいのは、やはり末の姫であった。


しかし、末の姫の側にはいつも龍がいる。



一大決心をした加牟豆は、
ある夜 龍が湖へ行ったのを見届けて
末の姫に頼みごとをした。


「夏姫さま お願いがあります
私を倭(やまと)の背に乗せて下さい」


姫はまん丸の目をさらに大きく見開いて、
「加牟豆は倭が恐ろしゅうはないのか?」
と聞いた。


「4人の姫さまのお供のうち、倭が一番恐ろしい」
加牟豆はうつむき加減で言った。

「でも、わたしより年下の姫さまは、今では夏姫さまおひとり。
夏姫さまのお供をするには、
倭と仲良くしてもらわねばなりませぬゆえ、
恐ろしゅうても我慢致します」


加牟豆の真剣な顔を見て、末の姫はうれしくなった。

「わかった 加牟豆を供に加えてもよろしいかと
父神さまにお願いしよう」

(by 玉麗)


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