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四季の姫のストーリー⑪

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この物語は、澁谷玉麗の完全オリジナルです。
毎週日曜日に更新します。

過去のストーリーを読みたい方は、
ブログの右側の「カテゴリ」の中より、
「四季の姫のストーリー」をご覧下さい。

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(登場人物)

四季神家:父神
     母神
     一の姫(冬) 供・・・白狐「冬衣(ふゆぎぬ」
     二の姫(春) 供・・・駿馬
     三の姫(秋) 供・・・鳳凰
     末の姫(夏) 供・・・龍
     
四季神家に仕える者:
     ぼたん老女
     ふたりさくら子
     加牟豆(かむず)

     冬の社の主神
     少名神(すくながみ)・・・(冬の社の主神の従兄弟)




「冬の姫と春の姫」③


一の姫が冬の社から帰る日、二の姫は駿馬に乗って
山のふもとまで迎えに行った。
姫が乗る駿馬の手綱は、加牟豆(かむず)がしっかりと握っていた。


「春姫さま、この坂道を登った所で
冬姫さまをお迎え致しましょう」

「加牟豆は疲れないのか?ずっと歩いてばかりなのに」


答えるかわりに加牟豆は手綱を放し、
急ぎ足で峠の一番高い所を目指した。

そこからは、はるか先の方に悪霊の森が見渡せた。


「冬姫さまは、あの森を無事抜けられたか」
と思いをはせたとたん、
加牟豆の眼の前に青白い光が降り立ち、
一の姫と白狐の姿が現れた。


「加牟豆、ただ今帰った」


眼を丸くして建っている加牟豆の後方で、
二の姫の声がした。

「姉(あね)さま!もう移動の術(すべ)を身につけられたのか?!」

「白狐は空を飛べないゆえ、
父神さまに教わった祈りの言葉を心に念ずると
私の体は瞬時に動くようになった
春姫のその馬は空を飛ぶと、父神さまが言うておられたが
加牟豆、馬の名は何と言う?」

(by 玉麗)


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