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四季の姫のストーリー⑩

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この物語は、澁谷玉麗の完全オリジナルです。
毎週日曜日に更新します。

過去のストーリーを読みたい方は、
ブログの右側の「カテゴリ」の中より、
「四季の姫のストーリー」をご覧下さい。

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(登場人物)

四季神家:父神 
     母神
     一の姫(冬) 供・・・白狐
     二の姫(春) 供・・・駿馬
     三の姫(秋) 供・・・鳳凰
     末の姫(夏) 供・・・龍
     
四季神家に仕える者:
     ぼたん老女
     ふたりさくら子
     加牟豆(かむず)

     冬の社の主神
     


(前回までのストーリー)

毎年の冬になると、供の白狐とともに
冬の社へ赴き、冬神となるための修行に勤しむ
幼い一の姫。
500年もの間、氷の社を守り続けてきた主神は、
一の姫にその座を譲るかのように、
冬の最後の日に、静かに永遠の眠りについたのであった。



「冬の姫と春の姫」③


「お社(やしろ)さま! お社さま!」

消えてゆく主神を呼び戻そうとする姫の声が、
社の中に響き渡った。

姫はいまだ10歳にも満たなかった。
半分眠っている状態でも、社に主神が在(おわ)す時は、
話し相手となってくれたが、
1人取り残された今、静寂が波紋のように広がって、
姫は初めて淋しいと思った。


背後に座っていた白狐の冬衣(ふゆぎぬ)が
ふいに立ち上がった。

「お前まで どこへ行くの?」



冬衣はしばらく帰って来なかったが、
数刻後 主神によく似た小さな老神を背に乗せていた。


「四季神家の一の姫じゃな わしは少名神(すくながみ)じゃ
主神の従兄弟にあたる」


白狐の背より小さなこの神は、体に似合わぬ大きな声の主であった。

「明日は春立つ日 一の姫は四季神家へ帰る日じゃ
また次の冬に会おうぞ」

そう言う置くと、氷の社の隣にいつの間にか建っていた、
小さな祠(ほこら)へ、スタスタと姿を消した。

(by 玉麗)


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