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雨が小降りになったとたん、
ソメイヨシノが白く浮かび上がるように咲いた。
白く、と書いたがそうではない。
あえかな紅の彩りをまとっている。
桜色、何と完璧な呼び名であることよ。
桜色を創出せよと言われて、目を見張るような色がもし表現出来たとしても、
そうです、この色!と言う人もいれば、
イヤもうすこし白、あるいは紅と、人それぞれが想起する桜色は多様で、
このうすべにの確定は難しい。
ゆすら梅が咲いて、散った。
ゆすらも又、ほの白い紅である。
菜の花の鮮光黄は、目覚める春を衝撃的に伝えてくれる一方、
桜色の花達はあわあわとやわらかく、季節の移る様を展開する。
私達はこの潔い花にほんの少しの不安を抱きながら、
毎年右往左往する。
桜の下には屍が埋まっている。
「桜の花の満開の下」であったか?
この花からは、幾千幾万のものがたりが紡がれてきた。
桜に特別の思い入れを持つ多くの日本人の間で、
きっと、まだ、当分は、
それらが増え続けることを願っている。
雨がやんだ。
あと幾日持つかと、気もそぞろの日々がやってきた。
(玉麗)

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