家族が1人?足りない生活が、今日でもう5日目。
娘のベッドの上に黒っぽい服が脱ぎ捨ててあると、「風太?」と思ったりするものの、
仕事ははかどるし、家事においても邪魔をされることはない。
そのくせ、頭の中にはいつも風太がチョコンと座っている。
娘は「ゆうべ風太クンの夢みた」と、うれしそうに言ったりする。
買物に行って、スイカを見ると、手を出してしまう。
けれども一瞬の後、風太が帰ってからにしようと、思いなおす。
水分が多くバクバクかじりつけるスイカやメロンは、風太の大好物。
といっても、スリムな体型を維持させるためには、
好きなだけ食べさせる訳にはいかない。
ガジガジの途中で、「ハイ、終りっ」と取り上げられるので、
彼にとっては、“スイカ→大好き→ちょっと不満”という、
妙な図式が成り立っていることだろう。
娘が、退院の日を尋ねるため病院へ電話した。
日曜で先生がおられないので、まだわからないとのこと。
体調は良好。
ちょっとつまらなそうに見えるが、騒いだりはしない。
ケージの前を通ると目で追うらしいので、もう見えているらしい。
食事は家でいる時みたいにガツガツ食べない、ちょっと遠慮がちだという。
オシッコとウンチはケージ内ではしない。
外に出してもらうと、ちゃんとする。
入院前、ケージの中でずっと騒いでいる犬を見た。
ニャーゴ、ニャーゴと鳴き続ける猫もいた。
ミニチュア・ピンシャーは、小さいけれど強い性格なので、
病院のスタッフに噛み付く場合もある。
ウチの子は大丈夫と思ってはいたが…
なかなかの模範的入院患者?ではないか!!
「アイツ、けっこうサムライやナァ」
娘が満足そうに言っている。