仕事と雑用をこなしながら描いている絵も、やっと4枚目半ばまで来た。
鳥や蝶、とんぼ、飛び魚もいる。
蓑虫がぶら下がっているのを見ている女の子で、50人目になった。
ケンビキという所がモーレツに凝ってきた。
ちょうど娘がいないとき。
エーイッと手品師みたいなことをして、貼り薬をペタンッ。
洗濯物を取り入れる、たたむ。
一時休憩。
お茶、甘いもの。
もうちょっとがんばろうかと思ったところへ、
風太と娘が帰ってきた。
今日はここまで、ということなのだろう。
わが家には雑用の他に、「育児」があることを書かねばならない。
“児”はワンコである。
今までとにかく手をかけすぎた。
犬なって放っておけば、それなりに自分で出来る(…イヤ、出来ないナァ)
おしっこシートに1回、チーッと放尿すれば取り替えるクセがついていて、
汚れているとウロウロする。
寝るときにチュウチュウする毛布がないと、出して、と言う。
日向ぼっこをするにも、床に直接は痛かろう。専用の毛布がいる。
10時と3時にはおやつ。
夕方は散歩に。
ああ、これでは家にいたら、私がゆっくりしているヒマなどない。
そんな訳で、風太はシャンプーに出されたり、娘が連れ出してくれて、
私は何とか落ち着いて絵が描けるようになる。
といっても、毎日そんなことが可能な訳ではない。
かの与謝野晶子女史は、子だくさんであった。
執筆中は、子供を柱にくくりつけて、ということもあったとか。
私、澁谷玉麗は、アトリエのイスに孫ならぬ犬をつないで、
「おとなしくしてるの!」
と言い聞かせているのでアリマシタ。